秋の宮の役内川近くにある温泉宿です。目印は川原の湯っこの所を目指していくと途中にあります。 秋の宮温泉はまだまだ訪れたことのある宿が少なく、全体がよく分かっていません。仙台からだと少し行きにくい場所というのもありますね。宿泊すればよいのは分かっていますが、ギリギリ日帰りでも行けて…… more しまうので日帰りになってしまいます。 今回は真夏の時にまだ訪れてない太郎兵衛に行っていました。 到着すると、日頃の行いが悪いため土砂降り。はたしてやっているのかしら？という雰囲気が外観から伺えます。 ［少し古めの湯治宿　公式HP有り！］ 日帰り入浴 料金：３００円（入浴のみ） 時間：不明　日帰り休憩は１０時～１６時 平成２９年７月　訪問 あまりにも雨が酷いので、少し小降りになるまで車の中で待機。小降りになってきたところで風呂道具もって走って車から宿まで行きました。とても親切な女将さんで丁寧に対応してくれましたよ。多分、むこうとすれば車は来たけど降りてこないからなんだろう？と思っていたのでしょうね。 入浴料金を払うと、女将さんがお風呂の前まで案内してくれます。そこそこ古い建物。昭和ちっくな雰囲気がとても保養センターらしくてなんだかワクワクしてきます。何故か最近はこういう宿にくると何が起こるかと楽しみでしかたありません。 ［料金表と時間］ ［お風呂前の廊下　洗面台は廊下にある］ 脱衣所に入ると、あまりにもシンプルで潔いなと思いました。脱衣棚だけの部分。 ［脱衣所　脱衣棚の１マスが小さい］ 反対側は体重計が１個あるのみ。 ［昭和時代のガラスがなんとも湯治宿らしくて良い］ これだけなのです。貼紙は分析表と加水ありの表示。小さめの脱衣所で同時に３人程度しか着替えできそうもありません。浴衣だったらこの脱衣棚１マスで十分ですが、荷物もあると１人２マスは使わないと入り切りませんね。冬だったら３マス使うかも。 風呂は男女別内湯×１。 浴室を見て、おぉ！と瞬間的に思ってしまいました。６人ぐらい入れそうな湯船、湯治宿という雰囲気がとても良く出ています。けして新しくはない浴室。どことなく、老朽化が進んでいるのですが、それでも作った当時はそれなりに考えられて作られたなと思う雰囲気も感じられます。天井も高い。 ［男湯　全体がコンクリート造］ まず、最初に思ったのがこの浴室の色使いです。床面が青系の色、置いてあるマットはオレンジ、洗面器はエンジ色、浴槽内の一部に白とまあ、なんとも不思議バランスの色合いなのです。でも、ある意味正解な色のバランスなのかもしれません。 というのは、危険防止のオレンジ色マット、これは、安全の事を考えると目立ってとても良いです。 ［滑り止めのマット　結構効果がある］ 洗面器の色が床面と違うのではっきり分かりやすい。そして、一番良いなと思ったのが、浴槽内の座る部分が白く塗装されている。これ、コンクリートの湯船の時、どこまでが段差なのか分かり難い時あるのですが、この色なら浴槽内の段差はっきりわかります。高齢者に優しい。 ［座る所は白　分かり易い］ 更に驚くのが、びっくりするほど低い男女の仕切り。この浴室を作った当時の日本人身長だと、このぐらいの仕切りがあれば十分だったのでしょう。そして、この男女の仕切にはガラスブロックが多く使われていて、見ようと思わなくても、もしかしたら見えてしまうラッキーな事でもあるかしら？と想像させるような、ちょいとお色気的な要素も伺えるのでありました。実際には見えないと思いますけど。 さて、肝心のお湯です。掛け湯してみると適温。湯治系のお宿なので、熱めの湯を連想していましたが、意外とぬるめと感じるほど快適な温度でした。４２度弱。 ゆっくりと体を沈めると、先程気づいた白い段差部分、これがほんとよく分かりやすいことを実感です。透明湯、肌に馴染むしっとり感のある湯。ナトリウム塩化物泉と分析表には書いてありますが、けして濃い湯ではありません。ほんとに、湯治向けの成分状態ですね。この湯なら、あまり湯疲れしないで少し長めにお湯を愉しむことできるでしょう。 ［浴室　別角度］ 両手両足を伸ばしだらりと入浴。こういう時、特に何も考えていません。気持ちいいなとかも考えていません。ただ、ふわんとお湯に身をまかせているだけ。体が温まりすぎたかな～と思ったら、湯船の淵に上がるだけ。そしてまた、お湯に浸かる。無の境地でもないのですが、考えないでいる時間の贅沢さを愉しむのです。 ［浴室　脱衣所との出入り口方面］ 一応、軽く設備をチェックすると、シャワー１台。水と湯を自分で混合させるタイプの水栓。問題なく使えます。置いてあるボディーソープがなかなか質が良くて髭そってもヒリヒリしませんでした。 ［シャワー］ 湯口のパイプがなんとも複雑。天井方向から伸びてきているのです。理由があるのだと思いますが、なぜこんな形に？と思ってしまいました。触って駄目と書いてあるとどうも触りたくなるのですがそこはお宿の方針に従わないと。 ［湯口　複雑パイプ］ 女湯もマネージャーが１人のようで、壁越しに話しながら入浴。といっても、一言二言しゃべってあとはじっとしてましたけどね。 ［女湯］ 湯船の淵で休んでいる時に、肌の状態がやっぱり良いなと実感しました。スベスベというか、なんか変わります。メタケイ酸が１００㎎以上入っている事も関係あるかも。 とにかく、この湯は一度入浴して満足する湯ではなく、何日か入り続けて本当の良さを実感できるであろう、すてきな湯だなと思いました。 湯上り後、入口付近にあるロビーで一休み。マネージャーの方が先に上がっていました。結構座り心地の良いソファーなのですが、暑くて座っていられないのが残念。結局、ロビー付近に立った状態でハカハカするのを落ち着くまで待つという状態でございました。 ［ロビー　ソファーなかなか良い］ ロビーのすぐ近くには調理室があります。これは自炊客が使うスペースだと思います。 ［自炊用の調理室］ ロビーの所にあった貼紙、お得感すごいですね。泊まりで来たくなります。今まで見た食事付きプランでは過去最安値かも。古い貼紙でしたが、魅力的なプランでとても輝いて見えました。 ［食事付きプランでこの価格！］ ここ、ほんとに泊まりで湯治してみたいですね。３泊４日の時間をどうやって確保するかそれが問題なのですが、いずれ機会を作って泊まってみたいです。誰か泊まったことある人の感想を聞いてみたい。お部屋とかお食事とか。 ［昭和４０年代の太郎兵衛］ 帰りは宿のご主人が見送りしてくれました。なんか終始おだやかでそれでいてお客を大事にしているのをとても感じられる宿でございました。いろいろ古いかもしれませんが、それ以上になにか別の部分で満足感を得られる宿なのかもしれません。マニュアル化された宿にはない、ぬくもりとか安堵感とか、宿に行くというより帰ってくるという気持ちにさせてくれるのでした。 ここは是非また訪れたいです。 ［道路の看板が目印］ 主婦湿疹　△ 太郎兵衛に行く前に、隣りにある「まこ食堂」でお昼ごはんを食べました。マネージャーはラーメン４００円、ごまちゃん親子丼５５０円。けして凄い美味しいと言うのではありませんが、ラーメンのスープは野菜の味がしっかりする胃腸に負担の少ない味になっています。親子丼は少ししょっぱめかな。昔の人はこのぐらいしょっぱいほうが好きだったかもしれませんが、今はもう少し薄味の方が好まれるかも。材料もなんとなく冷凍焼けした味も感じました。ただ、このお店、感じが良くてまた行きたいと思いましたよ。お値段的に安いので、皆さんも秋の宮の湯巡り時には、まこ食堂を訪れてみるのも良いと思います。 もし、ほんとに隣の太郎兵衛で湯治したら、お昼ごはんここでいいかなと思いました。 close

秋の宮温泉　保養センター　太郎兵衛（秋田）