こんにちは、橋本です。今回は、熊本県南部の歴史溢れる名湯をご紹介します。日奈久温泉は八代市にあり、八代の市街地から鉄道やバスで20分ほどの好アクセス。タイムスリップしたかのようなレトロな町並みを歩けば、すっかり気分が上がってきます。♨　♨　♨　八代市役所前を出たバスは、のんびり…… more と20分ほど走って日奈久の町に着いた。バスを降りて一歩大通りから温泉街に足を踏み入れると、いきなりタイムスリップしたかのような町並みが広がっていた。　日奈久温泉は開湯700年を誇る歴史ある温泉地で、江戸時代は細川氏によって管理されたという。明治時代に入ると、文士たちがあつまり、特に種田山頭火がこの地を愛したそうだ。共同浴場に書かれた解説によれば、「できることなら働かずに温泉に入って暮らしていきたい」（意訳）というようなことを書いていたという。　この地域はちくわが名物らしい。ちくわの看板を掲げた店も多い。不知火海が目の前に広がるこの町で作られるちくわはさぞ美味しいだろう。　細い通りを歩いていると道に迷ってしまった。古い建物の立ち並ぶ通りの角に「日奈久路地裏学」という歴史が書かれた看板が。こういうのを発見すると嬉しくてつい読んでしまう。本当に戦前にタイムスリップしたようだ。　無事にお目当ての金波楼を撮影することができた。この建物は明治の終わりに建てられた木造三階建ての旅館で、築100年あまりの歴史を有する。国の有形文化財にも登録された立派な建物だが、このような古い木造建築がたくさん並んでいるのが日奈久なのだ。　朝早い時間に来てしまったので共同浴場は一ヶ所しか空いていなかった。日奈久には東湯、ばんぺい湯の２つの共同浴場があり、もう二つの共同浴場は工事しているところだ。今回訪れた東湯は地元の人向けの昔ながらの共同浴場で、かなり風情がある。６時からやっているのも、朝風呂を楽しむ地元の人のためだ。（公式ホームページより引用）　番台でお金を払い、脱衣所に向かうとやはりおじいさんたちが来ている。まだ７時くらいだというのになかなかにぎわっている。お湯は無色透明の弱アルカリ性単純泉で、まろやかなお湯が結構な湯量でかけ流されている。温度もほどよく、冷えた体を温めるのにぴったりで、ちょうどいい朝風呂となった。おじいさんたちはしゃべりながらのんびりと体を洗い温泉を楽しんでいるが、僕は軽く額が汗ばんできたところで出ることにした。次のバスに乗って移動しなければならないためだが、後ろ髪を引かれる思いであった。 ＜日奈久温泉東湯＞日奈久温泉駅から徒歩10分、日奈久温泉バス停から徒歩３分営業時間：6:00～22:00入浴料：２００円定休：第二木曜日・元日   close

【熊本県】町並みと名湯の「日奈久温泉」