2018年のお話です。 はい、それでは今日もまた2018年10月11日～12日2泊2日？「長野・渋温泉」シリーズの続きを進めていきます。 ■金具屋　浴場・源泉まとめ　　（2018年10月現在） ●金具屋館内八湯〈3つの大浴場〉・龍瑞露天風…… more 呂（男性用女性用各1）・鎌倉風呂（男女入替制）・浪漫風呂（男女入替制）〈5つの貸切風呂〉・斉月の湯・美妙の湯・恵和の湯・子安の湯・巌窟の湯※僕が宿泊した2018年10月現在、「斉月の湯」は改装工事中のため入浴することができませんでした。 ●所有源泉と使用状況〈自館専用源泉（自家源泉）〉①金具屋第1ボーリング（龍瑞露天風呂・5つの貸切風呂・神明の館、斉月楼、居人荘の客室の風呂及び洗面所の湯）②金具屋第2ボーリング（龍瑞露天風呂・5つの貸切風呂・神明の館、斉月楼、居人荘の客室の風呂及び洗面所の湯）③金具屋別荘（浪漫風呂）④金具屋第3ボーリング（潜龍荘の客室の風呂及び洗面所の湯・浪漫風呂の洗い場）〈共同源泉〉①荒井河原比良の湯7分管3口（鎌倉風呂）②温泉寺寺湯1口（鎌倉風呂）③上林の湯7分管1口（現在使用せず） さて、前回温泉記事でご紹介した斉月楼4Fの「美妙の湯」でこの日入ることができる貸切風呂の4浴場全てに入った後は、部屋に戻って2時間弱ほど仮眠。 深夜23時50分に起き出して向かった先は……    僕が金具屋でいちばん入りたかった潜龍荘1Fにある「浪漫風呂」です。 金具屋のHPにも「金具屋で一番特徴的なお風呂として取り上げられることが多い「浪漫風呂」」と書かれています。   そう！浪漫風呂は深夜24時に女湯から男湯に入れ替わるんですよ！ 僕は男湯になる24時きっかりにいちばん乗りで入ろうと目論んだわけです。 俺には写メ撮ってブログに載せるという社会的使命があるもんだからねー。（ないない笑） 実は同じ潜龍荘にある貸切風呂「岩窟の湯」に行った際にこの浪漫風呂の場所も確認済みで、迷うことなく24時の5分前には到着したんですが…… 何とすでに浪漫風呂の前で待っておられる宿泊客の男性がお1人おられるじゃないですか！ 聞くとその男性も写真を撮りたくていちばん乗りを目指したとのこと。 せっかく金具屋といういい旅館に泊まってるんだからゆっくり寝てればいいものを世の中には酔狂な人もいるもんだなー。（お前もな！爆） でもまあ、そこはそれ、同好の士ということで僕とその男性は協定を結びまして、お互いジャマにならないように写真を撮るということに。   脱衣場はさすが大浴場なだけにゆったりとしたスペースがあります。     源泉名：金具屋別荘泉質：ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉　　　 （中性低張高温泉）泉温：50.0℃pH値：6.6 実はね。 浪漫風呂に使用されている金具屋別荘という源泉は、金具屋のオリジナル源泉であり館内八湯の中でもここ浪漫風呂でしか入ることができない貴重な「レア源泉」なんです。 この金具屋別荘という源泉は（ボーリングではなく）浪漫風呂地下の岩盤からしみ出すように湧出しているとか。（後日「金具屋源泉ツアー」記事でご紹介する予定です。） 金具屋HPでも「浪漫風呂に使われているのは「金具屋別荘」という名前の源泉で、浪漫風呂のほぼ真下3mあたりのところから湧いております。金具屋では一番古い源泉で、江戸時代にここからお湯が沸いたことで、温泉宿をやるようになったきっかけのお湯です。現在も地表まで60度ほどの温度で湧いております。このお湯は浪漫風呂のみに使われていて、鉄分が多く、少し黄色く濁るお湯です。今に至る260年間、お風呂に使用されております。」と記されています。 金具屋創業のきっかけにもなった260年前から湧き続ける源泉なんて、ワクワクするじゃないですか！ でもね。 浪漫風呂の魅力は使用源泉だけじゃないんですよ。    ほら！ほら！ほら！ 浴室入口の扉にはきらびやかなステンドグラスが！ ゴージャスで素敵ですよね～。 竜と女性が描かれているので「竜宮城の乙姫様かな？」と思っていたんですが、HPによるとこれは金具屋のオリジナルデザインでこの地域に伝わる民話「黒姫物語」をモチーフにしたとのこと。   おおお！！！何と美しい浴室であることか！ 震える。魂が揺さぶられる。 真ん中に突起物がある円形の浴槽、そこに満たされる翡翠色のお湯、重厚感・レトロ感あるレンガ調のタイル、そして、壁にはやはりステンドグラス。 金具屋HPでは「浪漫風呂は昭和25年に造られました。戦後の洋風文化の流行を取り入れ、ローマの噴水を模した洋風の浴堂になりました。当初は「ローマ風呂」という名前でした。お湯はこの浴槽の脇地下3mほどから湧く源泉をしようしており、鉄分が多いためわずかに黄色に濁ります。クラシカルなステンドグラスも見どころです。」と紹介されています。    天井も高くてステンドグラスがよく映えます！ このステンドグラスは2013年に刷新されたものだそうで本物のヨーロッパガラスを多種多数使用。 窓部分は褐色の湯が地面から湧き上がる様子、アーチ部分は山ノ内町の山々の四季の姿をモチーフにしたデザインだそうです。   いやー、このアングルも素晴らしいですね！ ちょっと表現が違うかもしれませんが、豪華絢爛といった感じがします。    この浴槽中央の突起物がローマの噴水のイメージですかね。 現在は源泉が出ていないようでしたが、以前はここが湯口だったようです。    現在の湯口はこちら。 ローマの水道橋をイメージしたデザインだそうです。 まるでカスケード（小滝）のような段差がついていて、そこを源泉が落ちることでお湯を冷ます効果を見込んでいる、ということのようです。   もちろんオーバーフローもしっかりとあります。   浴槽内温度は42℃強。 多くの人がバッチリ適温だと感じる温度ではないでしょうか。   緑がかったお湯の色からしていかにも鉄分が多いといった感じ。 渋温泉の外湯で言いますと、金具屋のすぐ近くにある九番湯「渋 大湯」がまさにこういう感じのお湯でしたね。 お湯のトーン的にもやはり渋 大湯に似た印象で金気臭・鉄塩味がしますが、こちらの浪漫風呂の方が若干弱めな感じかな。   浴感的にもやはりスベ感よりもキシ感を強めに感じるキシスベといったところ。 あー、でも、そんなことはどうだっていい！ ずっと憧れていた金具屋の浪漫風呂、この実に美しい浴室に入浴してもう大満足です！ いつまでも記憶に残る感動の1湯となりました。 close

渋温泉 歴史の宿金具屋⑧　館内八湯⑥　浪漫風呂（大浴場）〈ステンドグラスとローマの噴水と〉