鉄輪温泉 みどり湯は組合員専用共同浴場（ジモ専）です。一般の方は入浴できません。 「第105回 別府八湯温泉まつり」の無料開放にて、ありがたく入浴させていただきました。 2019年のお話です。 はい、それでは今日もまた「ヘタレと行く！」シ…… more リーズ第3弾、2019年4月4日(木)～4月7日(日)3泊4日「別府・大分」温泉旅行レポ、2日目4月5日（金）の続きです。 さて、地元の方に大人気だった『鉄輪温泉 砂原温泉』から離れることわずか1km足らず、やって来ましたのは同じ鉄輪エリアにありますこちらの浴場……   『鉄輪温泉 みどり湯』です。 写メ左側切れている白い建物が「別府鉄輪郵便局」だったはず。（間違っていたらごめんなさい） 鉄輪の温泉街からは国道500号線を隔てた場所にあり、温泉街の雑踏感とは無縁の閑静なロケーション。 そんな静けさの中にひっそりと佇む木造の浴舎はとっても風情がありますね。   手書きで書かれた「みどり湯」の文字が味わい深いです。 事前に調べたところでは温泉まつりの垂れ幕や提灯が無いとのことでしたが、確かに提灯は無いものの垂れ幕は飾ってありましたのですぐに見つけることができました。   浴舎の右側にはお堂があって……   浴舎前には洗濯機が置いてありました。 組合員の皆さんがここで洗濯をされるのでしょうか？   アルミ製のドアが2つ並んでおり、右が男湯、左が女湯。   「ジモ専」であるみどり湯の無料開放日時の掲示。 僕らはもちろん日時内の訪問です。 でね。 この時、みどり湯の斜め向かいのお宅の前を掃除されていた50代くらいのおばさんが僕らが訪問したのを見て近づいて来られたんです。 僕らと同年代くらいのそのおばさんが言うには、みどり湯の斜め向かいにずっと住んでいるにもかかわらず、みどり湯には子どもの頃に一度入ったきりなんだとか。 おばさんは「温泉まつりの垂れ幕を見て、無料開放日時の掲示を見て、うれしくてワクワクしていた」と言うじゃないですか！ みどり湯が温泉まつりで無料開放され始めたのは近年になってからのようですし、もしかしたら垂れ幕が飾られたのもこの2019年が初めてのことで、それまでおばさんはみどり湯が無料開放されていることに気付かなかったのかも知れません。 でさ。 僕らが来たこの時がいいチャンスだと思ったんでしょうね、おばさんは「ちょっと中を見せてもらおう」と言って、女湯のドアを開けて浴場に入っていったんです。 入浴客が誰もいないとのことで僕らもおばさんといっしょに女湯をちょっと覗かせてもらいましたが、おばさんは遠慮がちに入口からほんの2～3歩入っただけで「へぇ～、こうなってるのねー」などと感心したように声をあげているんです。 まるで子どもみたいに目をキラキラさせながら。 誰でも入れる無料開放とは言え、斜め向かいという「近さ」ゆえにかえって遠慮があるのでしょう、おばさんはすぐに出て行ってしまわれました。 斜め向かいの家に住んでいても組合員でなければその浴場では「よそ者」なんですね、半世紀近くも浴場内を覗いたことすらない。 これが別府の現実なんだなあ。別府のジモ専なんだよなあ。 言葉で上手く説明はできませんが、僕は妙に感慨深かったです。 おばさんは結局、みどり湯に入浴したんでしょうか。入ってるといいなあ。 ゆうても僕らは別府から遠く離れた大阪の「超絶よそ者」なわけですから（笑）、逆に変な遠慮はなくて、でも、感謝の気持ちは忘れずに入浴させていただくことに。   入口を入ってすぐ右手に下足箱。 そして、Ｌ字に折れ曲がって……   木製の脱衣棚とベンチがあります。 棚もベンチも清掃が行き届いている感じでした。   おおお！！！ これまた渋い！激渋です！ 武骨なコンクリートのフロア、そして、これまたコンクリートの浴槽、僕の大好物の浴室です（笑）。   浴室から脱衣場を見たところ。 浴室は脱衣場より一段下がってはいますが、間に仕切りのない一体型です。   天井も高く、木製の梁がむき出しで何とも雰囲気がありますね～。   パッと見た感じ、お湯の色は緑っぽくも見えます。 このことが「みどり湯」の名前の由来だそうです。 ただ、実際のところは、お湯はほぼ無色透明でした。   長方形の浴槽は2～3人サイズ。 写メではわかりにくいですが、仕切りの下部に隙間がありまして男湯と女湯はつながっています。 写メ左側に加水用でしょうか、緑色のホースがありますね。（この時は加水されていませんでした） ホースの向こう側に……   源泉投入口があります。 お湯の通り道にタオルを置いてありますよね？ 実はこのタオルで源泉投入量をコントロールしているわけです。 といいますのも……   投入される源泉の温度は65℃弱と激熱だからなんですよ！ タオルでの投入量調節により加水なしの完全な源泉かけ流しを実現しているわけなんです。 あ、温泉分析書などが見当たらなかったので詳細は不明なんですが、泉質はナトリウム-塩化物泉なんじゃないかな、と書かれているものがありました。   湯口。 ブツブツの析出物が気持ち悪いですね～（笑）。 気持ち悪いのについつい凝視してしまうのはどうしてなんでしょう？（苦笑）   ちょっと甘いような香りと軽い塩味がありました。   浴槽内温度は43.3℃。 タオルでの温度調節は原始的ではあるものの完璧じゃないですか！（笑）   浴感はあっさりめなんですが、軽いスベキシ感がありました。 いやー、それにしても、このみどり湯の雰囲気は僕にとっては最高でした！ こんな素晴らしいジモ専に入浴できる機会を与えてもらって改めて温泉まつりに感謝です！   close

鉄輪温泉 みどり湯(組合員専用共同浴場)〈源泉投入量をタオルで調節する激渋浴場〉@別府市北中