山陰自動車道「松江玉造IC」から車で約7分の宍道湖南岸の玉湯川沿いに位置する奈良時代開湯の温泉地です。温泉街には、出雲神話にまつわる情景のオブジェが設置されていました。オブジェ作者：薮内佐斗司 氏（2010年に奈良で開催された平城遷都1300年祭のマスコットキャラクター「せんとく…… more ん」制作）①八俣大蛇退治神話高天原（たかまがはら）を追われた須佐之男命（すさのおのみこと）は、出雲の国、肥の河の川上、鳥髪（とりかみ）と言うところに着きました。 川をさかのぼると、年老いた男女と美しい櫛名田比売（くしなだひめ）が泣いていました。わけを聞くと、毎年、八俣大蛇（やまたのおろち）がやってきて、これまで七人の姫がさらわれました。今度は、櫛名田比売がさらわれるさだめだというのです。かわいそうに思った須佐之男命は、｢姫を妻にくれるならば、八俣大蛇を退治する｣と約束しました。八つの頭、八つの尾のある恐ろしい大蛇と聞き、八つのかめに酒を入れ、やってきた大蛇に酒を飲ませ、酔いつぶれた大蛇を退治しました。このとき、大蛇の尾から素晴らしい剣が出てきたので、須佐之男命は天照大御神（あまてらすおおみかみ）須佐之男命は、櫛名田比売と出雲の国 須賀にきたとき、｢気分がすがすがしい｣と言って、ここに新居の宮をつくり、櫛名田比売と住みました。宮を造ったとき盛んに雲が立ち昇ったので歌をよみました。八雲立つ  出雲八重垣 妻籠みに八重垣作る その八重垣を和歌のはじまりといわれています。肥の河　島根県斐伊川・鳥髪　島根県船通山草なぎの剣・須賀　島根県雲南市大東②因幡の白兎神話須佐之男命を祖神とする大国主命（おおくにぬしのみこと）の兄弟たちは、大変美しいと評判の八上比売（やかみひめ）に求婚するため因幡の国に向かいました。このとき、オオクニヌシは荷物が入った袋を背負わされ、一緒に出かけました気多（けた）の岬にやってきたとき、ワニ（サメ）をだまし、ワニの背中を踏んで海を渡ろうとして、ワニに丸裸にされた兎がいました。兄弟神たちは兎に｢潮水を浴びて風にあたって寝ておれ｣と教えました。兎は教えられたとおりにすると、皮膚が風に吹かれてひひ割れして、いたみ苦しんでいました。;最後にやってきた大国主命は｢真水で身体を洗って蒲の花粉をまきちらし、その上に寝ておれ｣と教えました。教えのとおりにすると兎の身体は元どおりの真っ白な姿になりました。兎は大国主命に｢八上比売はあなたと結婚されるでしょう｣と言いました。兎の予言どおり八上比売は｢大国主命と結婚します｣と言いました。こうして大国主命と八上比売は結婚することになりました。因幡国 ・気多岬 鳥取県白兎海岸　③八十神の迫害神話八上比売（やかみひめ）と大国主命（おおくにぬしのみこ）が結婚することになり、怒った大国主命の兄弟神（八十神…やそかみ）たちは、大国主命を殺そうと思い伯耆国（ほうきのくに）の山ふもとまでやってきました。大国主命に｢赤い猪を山から追いおろしたら、下で待ち受けて捕らえなさい｣と言って、猪に似た大石を火で焼いて転げ落としました。捕まえようとした大国主命は焼け石に焼きつかれて死んでしまいました。母神は悲しんで高天原の神に救いを求めると、高天原から刮貝比売（きさかいひめ）と蛤貝比売（うかいひめ）遣わして、両姫の治療によりオオクニヌシは生き返えりました。④根の国訪問神話八上比売と大国主命が結婚することになり、怒った兄弟神たちは大国主命を殺そうと迫害を重ねました。大国主命は、母神と相談して須佐之男命（すさのおのみこと）がいる根の国に行くことにしました。須佐之男命がいる所にやってくると、その娘、須勢理比売（すせりひめ）がでてきました。二人は互いに目を交わし結婚することになりました。須佐之男命に報告すると、須佐之男命は、大国主命に蛇や百足の室（むろ）に寝させるなど試練を与えました。 大国主命は、須勢理比売の助けにより試練に耐え、須佐之男命の宝物の剣と弓矢と琴を持って須勢理比売と逃げました。黄泉比良坂（よもつひらさか）まで来ると、追ってきた須佐之男命は｢須勢理比売を正妻とし、宇迦（うか）の山の麓に宮殿を建て、葦原中国（あしはらのなかつくに）を治めよ｣と言いました。大国主命は追って（来る兄弟神を剣と弓矢で追い払い、須勢理比売を正妻として、国づくりをはじめました。⑤三種の神器／撮り忘れの為、現地案内板より転写三種の神器は、（みくさのかむだから、さんしゅのしんき（じんぎ、しんぎ））は、日本神話において、天孫降臨の時に、瓊瓊杵尊（ににぎのみこと　天照大神の孫）が、天照大神から授けられたという鏡・玉・剣のことまた、神話に登場した神器と同一とされる、あるいはそれになぞらえられる、日本の歴代天皇が継承してきた三種の宝物のこと。⑥佐太大神誕生神話佐太大神（さだのおおかみ）が誕生するとき、母神 支佐加比売（きさかひめ）は大切にしていた弓矢を無くしてしまい、無事産んだ後、弓矢が出てくるよう祈りました。すると角でできた弓矢流れてきたので｢これは私が無くした弓矢ではない｣と投げ捨てました。しばらくすると、今度は黄金の弓矢が流れてきたので、取り上げ｢なんと暗い洞窟なのか｣と言いながら弓を放つと、黄金の矢で洞窟が射通され、光が差し込み、中がひかり輝きました。このことから、この地は加加（かか）という地名となりました。加加   松江市島根町加賀 洞窟を加賀の潜戸（くけど）と呼ぶ）⑦恋山神話美しい玉日女命（たまひめのみこと）を好きになった一匹のワニ（サメ）が、玉日女命に会うため川をさかのぼってきました。すると、玉日女命はたくさんの岩で川を塞いでしまいました。ワニは進むことができず、岩を隔ててただただ恋しい思いを募らせ、やがて舌を震わせなが帰っていきました。ワニが恋したことから、この地を恋山（したいやま）と呼んだり、ワニが鬼となって鬼の舌震というようになりました。恋山・鬼の舌震    島根県奥出雲町横田　⑧大国主命の妻問い神話大国主命（おおくにぬしのみこと）は、越国（こしのくに）の沼河比売（ぬながわひめ）に求婚しようと出かけ、姫の家に着いて、戸の外で一晩中歌を歌いました。 ｢遠い越国に賢く美しい姫がいるときいてやってきました。朝を告げる鳥を鳴き止ませてください。｣沼河比売は中から歌いました。 ｢鳥を殺さないでください、明日の晩にはあなたを迎えましょう。あまりひどく恋こがれなさいますな｣。こうしてふたりは結ばれました。 出雲国風土記には、二人から生まれた姫神 御穂須々美命（みほすすめのみこと）がおられることから、美保という地名となったことが記されています。玉造温泉【所在地】 島根県松江市玉湯町玉造32-7　　地図【問い合せ】 0852-62-3300（松江観光協会 玉造温泉支部／9：00～17：00）　　　　　　　※日曜・祝日・お盆（8/12～16）・年末年始（12/28～1/5）は、休み close

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