★実は、はっきりした定義がない「源泉かけ流し」 温泉ならやっぱり「源泉かけ流し」という温泉愛好家が多いはず。 でも、「源泉かけ流し」で統一された定義がないんです。 源泉かけ流しは「放流式」と呼ばれる場合もあります。 色々な団体、機関、個人がそれぞれ「源泉かけ流し」を定義し…… more ています。 温泉ソムリエとしての「源泉かけ流し」の定義は下記の通りです。 「一度浴槽に注いだ温泉を再度浴槽に入れないもの。」 つまり循環していなければ「源泉かけ流し」になるので、加水、加温、消毒剤などの添加をしていても循環していなければ「源泉かけ流し」ということになります。 そして、加水、加温、循環、添加を一切していなくて、まさに源泉そのままの温泉を提供していると、「１００％源泉かけ流し」と定義しています。 なので、「循環、かけ流し併用」と表現しているものもありますが、これは「循環式であって源泉かけ流しではない」ということになります。 ただし、温泉ソムリエ協会として、また温泉ソムリエ家元として、加水、加温、循環、添加（塩素消毒）は否定しておりません。 露天風呂ブーム、露天風呂付客室ブームなどによりお客様のご要望はどんどん高まっていくものです。 でも、掘削して温泉を更に手に入れるのでなければ、お客様の施設（設備）への要望に応えるなら、 循環せざるを得ないのです。 そして、それに伴って消毒もすることになります。 そこで、施設に対してお客様の要望に応える温泉を「施設充実系」、そして、源泉かけ流しにこだわって、あえて施設を拡大させない温泉を「源泉かけ流し系」と呼んでおります。 どちらが良いとか悪いでなく、お客様が選べばよいのです。 さて、温泉分析書が脱衣場などに掲示されていますが、この温泉分析書は浴槽の中の温泉で分析することが奨励されています。 それが実際につかる温泉そのままの分析書になるからです。 （「泉温」は源泉での温度を記載することになっています） しかし、それをしようとしたら、浴槽の数だけ温泉分析書をつくらないといけません。 温泉分析書をつくるには、だいたい１０万円ほどかかるので、実際には浴槽ごとに温泉分析書をつくることはほとんどありません。 なので、実質的温泉分析書は「源泉での温泉のプロフィール」となっており、実際には浴槽の中では分析書上の成分より薄くなっていたり、成分が抜けてしまっていたりすることがあります。 そこで、温泉分析書の掲示義務と共に、「加水」「加温」「ろ過・循環」「添加」をしている場合は、その理由と共に掲示しなければならないことになっています。 例えば「添加」について、「衛生を保つために塩素系の消毒剤を入れております。」といった感じです。 ちなみに、ちゃんと理由を書けば、温泉に入浴剤を入れてもいいのです。 この４つの項目をやっていると、こんな影響があります。 加水：温泉が薄まります。 加温：ガス性の成分が抜けやすくなります。 ろ過・循環：ガス性の成分が抜けやすくなるとともに、温泉の酸化が進みます。 添加：塩素系の消毒剤を入れると、温泉の酸化が進み、還元系の逆の「酸化系」になります。 とはいえ、これをやってはいけないのではなく、各々に意味があります。 源泉温度が高すぎるとそのまま提供しても熱くて入れないので、「加水」が必要になります。 冷たい温泉は「加温」が必要になります。 ろ過・循環するからこそ、源泉かけ流しでは提供できない大きなお風呂をつくれたり、色々な設備をつくることができます。 消毒するからこそ、レジオネラ属菌などによる死亡事故などを防ぐことができます。 これもお客様が「施設充実系」「源泉かけ流し系」を選べばいいのです。 ただ注意点が・・・・ 季節別でなく、常に「加水」と「加温」を同時にやっていれば、かなり温泉が薄まっていると考えられます。 だいたいは加水も加温も「適温に保つため」と記載されていますが、それならどちらか一方でいいはずなので、両方やっていたら本来は、「温泉の供給量不足を補うために加水しております。」と記載しなといけないのです。。 「施設充実系」「源泉かけ流し系」・・・皆様はどちら？ 源泉かけ流しを選ぶなら、「純温泉」のサイトが大変役立ちます。 　↓↓↓ 【純温泉】 そして、今月入った源泉かけ流し温泉のおすすめ宿は・・・ 神奈川県箱根湯本温泉「大和館」です。 アルカリ性単純温泉で、初めて入った時に温泉の「やわらかさ」に感動しました。 リニューアルして、「快適なレトロな宿」になりました。 　↓↓↓ 【大和館】 さあ！温泉ソムリエになろう！ 　↓↓↓ 【温泉ソムリエ】 close

「源泉かけ流し」とは？